神代楡の角皿

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20センチ角で表面にノミ目のある素朴なモノ。
神代楡(ジンダイニレ)という木で出来ています

神代楡とは、神代木(ジンダイボク)のひとつで「埋もれ木」などとも呼ばれ、急な気候変化や火山活動などで湖の底に沈んだり、火山灰の中に埋もれたりして呼吸を止めていた木々たちが、何千年もの時を経てタイムスリップして現在にやってきたモノなのです。

そして作家さんの手により器になり、我が家にやってきました。

実はコレ、ワタシが選んだモノではなく、6年前くらいに三谷龍二さんの展覧会に無理矢理連れて行かれた主人のミタテなのです。
そんな特殊な素材というコトは全く知らず「コレがイイ!」と選びました。
使っていくうちに緑と灰色がかった木の色はずいぶん茶色に変化してきて、ワタシもお気に入りの器の一つでした。

それを、それを、ナント先日不注意で落としてしまいました…
あぁ〜なんバカなコトを!
角が一箇所割れてしまいました。
「何であんな置き方したんだろ…」とキモチが落ち込む、落ち込む…
いくら後悔しても元には戻りません。
洗濯を干してても、ももとお散歩しててもそのコトばかり頭を巡ります。

すると主人「割れた破片全部持っておいで」と言って破片を小袋に入れてお皿と一緒に机の上にしばらく置いていました。

「どうするのかしら…割れたところをヤスリで磨いてくれるのかしら」
いつもはワタシが何かを壊すと、ガサツだ!と叱られますが、今回に限ってはそう言っただけ。
ワタシが落ち込んでるのがわかるのカナ、なーんてチョット思ってました。

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ある朝起きたら、欠けた角がどこだかわからないくらいキレイになっていました。

まずパズルみたいにバラバラの破片を組み合わせ木工用ののりで貼り合わせ、破片がなくなった箇所に木工用パテを埋め込み、パテの箇所にアクリル絵の具で色付けして、仕上げにクルミオイルを塗ってくれたんですって!
さすが小さい時にたくさんプラモデル作ってただけある。

割れたトコロも写真に撮っておけばヨカッた〜

時を超えて我が家にやってきてくれた神代楡。
改めて大切にします…

“神代楡の角皿” へのコメント

  1. Ave Maria より:

    ステキな旦那様のステキなお話ですね!
    ももハハさんがどれだけ落ち込んでどれだけ嬉しかったか
    とても良く伝わって来ました。
    この神代楡の角皿はももハハさんのお家に縁を感じているんでちゃんと元に戻ったんでしょうね。
    ステキなお話ありがとうございました。

    因に我が家はどちらかと言うと私が修理する方ですね!笑

    • ももハハ より:

      ありがとうございます。
      きっと主人喜びますヨ笑
      いやぁチョット落ち込みました。
      後悔しても元通りにはなりませんけど…

      見た目はほとんどわからない感じですが、強い力がかかると当然また取れてしまうにで、洗うときもお水がそこにはかからないように気をつけています。
      でもワタシってホント、ガサツなので意識して気をつけないといけないと今は思っています。
      いえいえ大切にすると誓います!笑

      AveMariaさん、器用なんですネ!
      ワタシはブッキーなんです。
      器用な方、イイなぁ…

  2. ruriiro より:

    神代楡、私も2枚もっています。
    他の器より渋く落ち着いていて、そのちょっと古めかしい佇まいにひかれました。
    独特の木の匂いもありましたが、今では殆どなくなりました。

    確かに特別な木なんですよね。
    浪漫を感じます^^

    それにしても、ぐっさん様、やはりすごすぎる!
    何かあってもだいじょうぶ!って、ものすごく安心感がありますね~。
    前も感動しましたが、いやあ、すごい。一家にお一人ぐっさん様★です(ごめんなさい。でも、うちの夫がまた、超不器用な人なもので)。

    器って、うっかり割ってしまう事ってあるんですよね。
    私も三谷さんの器、欠かしたことがあります。
    でも、金継ぎと一緒で、器の歴史の1つとなり、ますます愛着がわくだろうな~と思いました。

    • ももハハ より:

      ruriiiroさんお持ちだとおっしゃってましたネ。
      陶器でも木の器でも作家さんのモノは同じモノがないので傷つけると「ひやぁ〜」と頭から水をかぶったみたいなキモチになります。

      でもruriiroさんがおっしゃっるように、また修理してつかっているとますます愛着が湧きますネ。
      たぶん主人は自分選んだので愛着があるのかもしれません。
      でも三谷さんの展覧会に一緒に行ったのは、そのいっかいだけ。
      並ぶのキライですし、ヒトがいっぱいなのもキライですから笑

  3. ひなこ より:

    すてきなお話。。。ひだまり ですネ!
    とてもきれいなお仕事。
    ますます愛しい器。
    ももハハさん、よかったですね^^

    私も一枚 埋もれ木のパンプレート(他の作家さんのもの)を持っているのですが、
    数年前にシンク内に置いたまま出かけてしまい、たわわん と反らせてしまいました。
    少しずつ ずいぶんと平らに近く戻りましたが、完全には戻らず。味といえば味ですが、使う度に「ガサツでごめんね。。。」と反省します。

    ぐっさんsan、お元気そうでよかったです☆

    • ももハハ より:

      ありがとうございます。
      ひだまりだなんて…
      いつもは「ガサツ!」とたいてい叱られます笑

      ひなこさんもそんなコトがあったんですか!
      トホホ…ってキモチになります。
      でも思い入れがあるから、チョットカタチが変わってもより愛着が強くなるんですネ。
      壊れたから捨てる…そんなキモチにはなりませんヨネ〜

      ところで大野七実さんの山食パンのお皿、実物ご覧になったのですネ。
      ヒナタさんのブログのお写真を見てキニナッテおります。
      美味しそうですネ!笑

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